私は日の出を待っていたのかもしれない
本当は2022年の総括を書きたかったのですが、何をまとめたらいいのかわからなくなり、結局書き遅れたBe The Sun感想文になりました。この1年はBe The Sunなしに語れないので問題なしです。
なんせ記憶がほとんどないので、レポなど何一つなく、単にこの1年の心の動きをまとめただけの自語り文です…。
Be The Sunを振り返る
今年の6月は暑かった。心身ともに泥のようになっていた。
そんな中、幕を開けたBe The Sunソウル公演。PCの前で見届けた。すばらしかった。
1人で頭を抱えたり声を出して笑ったり小さく悲鳴上げたりした。
見終わった後は、余韻で体が浮くようだった。SEVENTEENを好きな気持ちがますます膨れ上がった。心が燃え上がっているのを感じた。
8月、北米ツアーが始まる。
空調の効いた映画館で、ヒューストン公演を見届けた。外はうだるように暑かった。
地元の映画館で観てもよかったはずなのに、知り合いと遭遇するのが嫌で、わざわざ難波まで繰り出した。開場前はとにかく緊張していた。なぜかはわからない。そのせいでスクリーンを間違えた。一番乗りくらいだったので、私の背を道しるべについて来ていたお姉さんと目が合って一緒に笑った。「緊張してるんですよね~…」「わかります~!」と会話した。上手く話せてよかった。
公演中はずっと静かに涙を流していた。なぜかはわからない。終演後はぼーっとした視界と浮ついた心で、天国にいるみたいだった。
10月、アジアツアーが始まる。
友人になんとかステージを見てほしくて、チケットを応募しては毎週のように来る当落発表メールに精神を削られた。でも、もうすぐ会えると思うと胸が高鳴った。
11月、日本ドームツアーが幕を開ける。日本語新曲DREAMもリリースされた。
毎週大阪に繰り出してはカフェに赴いたり、スタンプラリーで1か月分の運動をしたりして、しっかり愉快なオタク生活を満喫した。
そして来る東京ドーム公演が行われた11月26日夜、私は夜行バスに飛び乗った。高揚感からか全く眠れなかった。タイヤの真上の席だったからかもしれない。
11月27日は風が強くとも青空の広がる秋晴れだった。
人生で初めての東京ドーム。緊張感と充足感が入り混じってずっとよくわからない気分だった。終演後も最終的によくわからない感情がのこった。
会場に入った。ペンライトの光で満たされた光景は、海そのものだった。でも私のペンライトは途中から光を失い、最後まで光ることがなかった…。*1
幕が上がった。SEVENTEENだ…SEVENTEENなのか?正直言って、全体的に記憶がない。遠隔で観ていた時の方がしっかり覚えている。きっと双眼鏡と肉眼をあっちこっちしたり視点が揺れ動いたりしたからだろう。でも、SEVENTEENの質量を確かに感じたのは確かだ。
しかしながら、先に述べた通り、終演後いきなり現実を直視して感情の行き場がわからなくなってしまった。というのは、やらねばならない卒論のことを思い出したのもあるし、私の辿ってきた妙な経歴のことを実感したのも大きい。私は東京ドームに入って心の底から喜んで良い立場なのだろうか。「たくさん待ってくれてありがとうございます」の対象に私は含まれていない。なんせ、「推す」ことにしんどくなって、一方的にそれを辞めた立場だ。申し訳なさや後悔を日々負い目に感じながらオタクをしていたが、さらに突き付けられた想いがした。
さらに、双眼鏡を覗きながら、「アイドルってとんでもない仕事だな」と唐突に悟る瞬間もあった。*2
きっとこれらはペンライトが光らなかったせいだろう。変に客観的になってしまった、経験不足ゆえに…。このように、東京ドーム公演後はぐるぐるとした気持ちになったことを、素直に告白しておきたい。同時に緊張感から解き放たれ、清々しくもあった。総じて不思議な体験だった。
12月、日本列島には寒波が到来しようとしていた。
なるべく厚着をして、名古屋行きのバスに乗り込んだ。気持ちの良い天気だった。
名古屋公演は、ありがたいことに3日は現地で、4日オーラスをライビュで見届けることができた。
今回は念入りにペンライトをチェックしたおかげか無事に光輝くことができた。海になれたことが、ひたすら嬉しかった。後ろから数えた方が早いくらいの天井席だったけれど、だだっ広い会場を見渡せて、より一層光の海に感動した。私は今、この海を成す一部になっている…!?と涙が込み上がった。
名古屋公演についても、1か月も経っていないのに記憶がほぼない。でも、ただ楽しくて幸せだったことは心が覚えている。
ライビュも穏やかな気持ちで迎えられた。全てが終わった後、SEVENTEENを好きでいてよかったな…と一種の救済のような気持ちになった。だってこんなに幸せなのだから。
そして今日は12月30日。半年に及ぶBe The Sunワールドツアーは、29日にジャカルタで幕を閉じた。
何を思ったか書くつもりはなかったのに、大掃除そっちのけでいそいそとBe The Sun記録を残そうとしている。
2022年はBe The Sun、もといSEVENTEENと共にあった。
そもそも、今年は個人的に意義深い1年だった。
昨秋から崩れ始めた自分の根幹が、ぼろぼろに跡形もなくなった後、なんとか再構築していくことができた年だった。というのは、就職活動を経たからだ。
就活の自己分析をしているうちに、過去の自分という点と現在の自分という点の2点を上手く繋げられないことに気づいた。今生きている私は何からできているの?と苦しくて叫び出したくなる日が続いた。就活を終えてもそれは収まらなかった。
でも、現在の私が再びSEVENTEENと出会った、かつて10代の私が出会ったSEVENTEENと。その事実が少なくとも点を結ぶ力添えをしてくれたと思う。
このように、落ち込んだり何も考えずハッピーマインドになったり、揺らぎのある人生を送っている。でもポジティブなこともネガティブなことも全部自分のものだから大切にしたいし、SEVENTEENはそのどちらも受け入れてくれていると思う。ありがとう。*3
”Be The Sun”を冠して行われたワールドツアーはそんな私の毎日を救ってくれた。
太陽になったSEVENTEEN、私の暗闇にぱっと差し込む光、
2022年のSEVENTEENは、まさに夜明けを告げる日の出だった。